鉄塔ハイキング8 JR新−大線についていく

83号から100号

出発地点が東戸塚駅からえらく遠いのに、東戸塚駅直通のバスに乗り遅れ、別のバスで行けるいちばん近い停留所(駅よりかなり手前)から歩き始めた。
なかなか着かないので、こんなの撮ってた。

東京南線。

山の中なので、近づけるかどうかわからない。
山に近づくと、小さな神社があった。地図には載っていない。古い祠を、大きくて新しいお堂に置いていた。この階段を歩いて何往復もしてる人がいた。トレーニングウェアなので階段で運動してるのだと思うが、場所が神社のためお百度を踏んでいるといってもおかしくない感じだった。

釣り堀とアーチェリー場を過ぎて、山に入ったが、こうだった。乗り越えてまで行くことはないな、と戻った。戸塚カントリー倶楽部はここまで勢力を広げていた。

やっとあった。でもこれは次の鉄塔。

そして発見、庚申塚。すごくいい感じの場所にある。仏像の上の月と太陽のデザインがすてき。

庚申塚の横を奥に入っていくと、久右ヱ門邸という、豪農の屋敷が公開されている。その真上に、鉄塔。カントリークラブ内の鉄塔を地図上で数えたところによると82号なのだが、次の次が83号なのでこれは81か82なのかはっきりしなかった。
そして、次が見えた。


そしてやっと、プレートの読める、新ー大83号。


次がまた山の上なんだ。道はない。右回りに迂回する。

このあたりは名瀬というところで、迂回するために歩いている道路である名瀬道路を開鑿した記念碑がたっていた。もともとはおそらく難攻不落の厳しい山で、道がないから山の向こうに行くのに大回りするか、命懸けで山を越えるか、諦めるか、だったのだろう。
いまは車ですいすいと越えてしまう。ただし、坂はきつい。
昔の山は今、金属系の産廃集積場だった。

これは相当古い看板だ。

川に出た。阿久和川。AQUA川に聞こえる。走ってる人がたくさんいる。
地元の歴史など書いてあると読んでしまうのだけど、ここには鎌倉時代、腕利きの刀鍛冶がいて、北条義時に献上した剣がすばらしくてほめられたと書いてあった。

そして、新ー大85号。

公園の時計がかわいかった。遠くから見て岡本太郎かなと思ったら、おそらく小学生が書いたと思われる川の絵。小学生のほうがいい。この川に親しいのは子供のほう。縦にしてあるのがまたいいよね。

山を離れて、住宅街に入る。このころから気温が上がってきて、花粉症の症状すべてが出てきた。でもマスクやゴーグルはしない。薬ものまない。通り過ぎる家からもヘーックション!と聞こえてきて、同志だ!と思った。
新ー大86号に着いた。山の上の84からのつながりを見てみよう。


赤白がいなかったり、分岐がなかったり、わりと地味に単調に進む上、このあたりは花粉症でぼーっとしてきて、1本前のことも覚えてなかったりした。新ー大87号。

新ー大88号は台の上にいた。


ぼーっとしてて1本見落としたみたいだ。このあたりは、花粉症がほんとうにすごくて、くしゃみ30連発くらいした。息継ぎできないくらい、くしゃみがでた。スーパーの警備のおじさんが哀れんでくれた。
相鉄ローゼンの駐車場から見た、(おそらく)90号。右は本牧線。だから、以前ここへは来たことがある。もちろん、覚えていた。それにしても、目がかゆい!


道路を渡って、ちょっと下って91号。ここで、あれ?91?あれ?となった。風が強くて地図を見るのも大変で、くしゃみは止らないし、ぼーっとしてて、春を手荒に「お見舞いされた」感じだった。
隣の中学校では部活をしていた。えらい。
91号は見る方向によって書いてあることが違った。横から見ると、鉄骨が1本手前に出っぱっていた。


中学校をぐるっと回って、階段を上って92号。低くてかわいい。低くて文字が近いから、文字プレートを止めてあるビスまで見えた。ここではほんとに電線に注意しなきゃいけない。


次もカジュアルタイプ。黄色いのぼりがあるが、送電線注意ののぼりではなかった。まぎらわしい。
93号まできた。ということは、南横浜火力線についていったときに見た、あの94号は次だ。


はい、来ましたー、94号。この間とは反対方向から来た。あいかわらず畑。


あいかわらず神社もあるねー。当たり前だ。チラッと中を見たけど、猫はいなかった。大根は今回が初めだ。


前回は生け垣で見えなかったプレートが見えた。新ー大95号。周りの畑は体験農場なのだが、その利用者と思われる方が集まって畑開き的なことをしていた。花がきれい。


96号は家に囲まれていた。右に、例の、うす赤白がみえる。あいかわらずはかない感じだった。

錆のせいで、川をきれいにというより、よからぬことをしていそうなアライグマになってしまった。

県道を渡ると、文字プレートが端に寄っている新ー大97号。右手にマンションがあるが、

すごく、薄かった。

ハイツ・ウスイとか臼井ビルとかだったらおもしろいなと思ったが、渡辺ビルだった。

98号はひょろっとしていた。この形、好きだ。すごく肩身が狭そうで。




次はなんと100号だ。公園の隅にいた。ここで遊んだ何人の子がこの鉄塔を覚えているだろう。


101号から126号

すこし下っていく。101号で送電線は角度をつくっていた。コーナーのアウト側は送電線が長いから、つり下げた碍子が固定している。

歓迎しているのではない。間合いを計っている。もう少し近づいたら逃げる。なら最初から逃げればいいのに、この人間はどんなやつだろう、という好奇心に勝てないらしい。猫はなにをやっても許される。

102号(手前)と101号。もう1本写っているのは、大和線。


次がまた、かわいい。カジュアル通り越して、キュートだ。デスクの上にぽんと置いて作業の合間に眺めたい。かわいさは、送電線から下が短いところからきてる。まわりは殺伐としていてたが、鉄塔がかわいくて気にならない。

坂を下りきったところはみかん園で、みかん狩りと書いたオレンジ色ののぼりがはためいていた。
坂を下りたということは、次は上りということ。


足元が小さな花壇になりつつあった。植えられたばかりの小さなパンジー。
何回も見るわりには何のためのものかいまだに知らないが、鉄塔の足元によくくっついているトゲトゲが新しくてキラキラしていた。


公園のいちばん上にいた、新ー大106号。上っていく途中のベンチで休憩した。

お寺の向かいの階段を上る。線路みたいに続いていた。


そして、さらに坂を上ったところにそびえる107号。いいところにいるねえ。


この狭い階段を風が吹きあげてきた。ちょっとよろめいてしまうくらい強い風だった。下りようとしたら、目の前にこれ。電気関係のなにか施設かなと思った。


後からわかったのだが、これは新ー大107-1号。わたしの好きな、送電線ぐいっと曲げ型。碍子の付き方もよく見てみよう。

階段の途中のかわいい絵。あんぱんまんだよね。

で、電線をたどっていったらば、次はあの、なんかの施設。こういうのがあるとは知っていたが、ここで見るとは。
鉄塔じゃなくて鉄柱だ。スペースの都合でこの型に?経費の関係?

碍子はこんなふうについている。

足。どーん。

みてのとおり、これが新ー大107-2号ということが確認できたので、1本前は、-1だとわかったのだ。 何回か振り返りつつ、坂を下りきって道路を渡る。
107三兄弟の位置関係。いちばん左が107、いちばん右が107-1。


こうやって振り返って撮ったりしてたら、108号の足元へ近づくための道に入るのを忘れていた。
109号に先に着いた。すぐ近くはもうR1である。ここで地図見て、もうR1?あ。曲がるの忘れた。と気付いたのだった。
まず、109号。


病院の駐車場から背伸びして見る、108号。ごめん、行けたのに足元まで行かなくて。

歩道橋でR1を越えると、110号。台の上に鎮座。109号とは国道をはさんで対峙している。

さあ、次はひょろ長さんです。その名も111号。名が体を表している。


そして、山の中の112号。見えないんだ。葉っぱの陰にいるのはわかるけど、撮ってみてもどこにいるのかわからない。送電線の方向からもまちがってはいないのだけど。

大きな家の並ぶ住宅街に入った。坂は下り。バス通りを離れて細い道をさらに下っていくと、畑だった。プロユースのマシンが置いてあった。さっきの112号の裏手に来たが、ここからも見えなかった。
そして、また、ハードな階段を上る。

上りきって振り返れば、113号。右下から上がってきた。


次の114号は山の上。ここから先は、このように、見えるけど足元に寄れないものが多くなる。山が多くなるから。なんかちょっとほっとしたりして。上らなくて、いいんだもん、ねえ。


お寺を過ぎて、次の115号に着いた。柵がなくて、立ち入り禁止とも書いてない。

ということで、こんなことしちゃいました!

真下!
初めてだ。うれしかった。
近くでよく見てみると、看板になつかしいものが。

この鉄塔が立ったのは国鉄だった頃。国鉄を代表する新幹線が書かれていて当然だ。
0系新幹線はまだここでがんばっている。
鉄塔の裏は神社。この系統はどこにでも溶け込むなー。


次は116号だが、全く見えなかった。竹林のなか、よーく目をこらせば、いることはわかる。でも撮ってもその存在がわかる写真にならなかった。
この日は風が強く、背の高い竹が大きく揺れてぶつかり合い、ししおどしがたてるカーンという音を鈍く響かせたような音が周りじゅうから聞こえてきた。葉のこすれるさわさわという音が幾重にも幾重にも重なって厚くなっていく。終わらない輪唱。しばし聞き入った。


竹林の下は公園になっていて、そのはしっこに117号。


118号に近づこうと果樹園の横の道を歩いていると、丸太に道をふさがれた。果樹園の向かいの山の木を切り倒しているところだった。すみませーん、乗り越えていいいですから!とおっしゃっていたが、先に行っても118号は見えそうにないので、お礼をいって戻った。
突然あった、庚申塚。この仏さんはオトコマエだ。


たどりついた119号は山の中。

振り返って初めて見えた118号。


川沿いを歩いて、行き止まりになっている関谷という地区を目指す。マンホールのフタに「鎌」。いつのまにか横浜市を抜けて鎌倉市に入っていた。ここから鎌倉市、みたいな標識なかったな。
そして、山の上の120号。


なぜ行き止まりまで来たかというと次の121号の近くだから。でも見えなかった。これは、離れると見えるパターンだな。だから、かまわず次へ行く。振り返れば見えるのだろう。玉縄とか城廻とか横浜とはちょっと感じのちがう地名がでてくる。
そして振り返ったら見えた。


122号はトンネルの上。これを撮っていたら道路の向こうにいる小さな犬が必死に吠えかかってきた。飼い主さんが「写真撮ってるだけなの!」といってなだめていた。


山の上ばかり続くと思ったら、123号は道路脇にカジュアルにいた。しかもぐいっと曲げ型だ。いちばん下の碍子の付き方が表と裏で違っている。歩道橋をわたって次へ行くのだが、歩道橋の上からみると目線の高さに鉄塔があった。


次の2本はこのお寺の境内を挟んで右と左にある。境内にはほとんど原形をとどめていない庚申塚があった。

124号。


125号。下へ行くほど広がるクリスマスツリー型(勝手に命名)とは違い、真ん中の腕がいちばん幅がある。


126号(いちばん手前)と125、124号。もう坂はない。だいぶ低いところに来た。

ついにゴールの127号

そして、ファイナル鉄塔、新ー大127号。川べりにいる。川の向こうは大船変電所。ついに到達。
川崎の尻手から約70キロ。「歩いて」来ました。おもしろかったー。どこにも人がいて生活があって。それを目立たないところから黙って見ている鉄塔たち。これから電車に乗る時は思いだすことだろうな。

変電所はかっこいい。変電所の向こうは線路だ。

アメリカ横断ウルトラクイズで勝ち抜けて次の都市へ行くことが決まった人くらいの勢いでバンザイをしたいところだが無理なので、ミラーを利用して写り込み、記念とした。達成感、あるよー。

こうなったら、JRの発電所にも行ってこよう。横浜の送電線は海に近づくと地下送電になってしまうが、川崎変電所からは白石線が海のほうへ続いている。鶴見線に詳しい人ならお気づきでしょう、白石とは鶴見線武蔵白石のあたりのことだ。JRの発電所も鶴見線沿線にある。次はここだ。
畑、坂、庚申塚のカントリーな路線から、埋め立て地、工場、湾岸道路のソリッドな路線へ。

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