鉄塔ハイキング20
工場地帯の海と陸
実施に歩いたのは2012年9月
2020年8月、レイアウトと文章を一部改編
工場鑑賞バスツアーに参加してみた。
とにかくよく歩く、おもしろいツアーだった。
最後に、歩き回ったところを高速道路の上から見渡すという行程になっていて、これがまたよかった。カメラを持っていたのだけど、撮っている間に消えてしまう気がするような、現実離れした風景だった。すべてのパイプや建物や中の機械に「つくった人たち」がいる。だから消えることはない
冬の日の出の頃もいいだろうな。
バスの中から浮島東線と千鳥町線を発見。変わった形が多く、いつか行こうと決めた。
鉄塔と言えば、みたいな三角がみっつたてに連なったタイプでなく、四角い形の鉄塔も実はよくあるがそれが4面になった、正六面体ではないのだがキューブ型と呼びたい鉄塔が道路のとなりにあったのだ。
高速の下の国道のバス路線は本数も多いらしい。川崎からでているらしい。
では行ってみる。
浮島陸線
バス停の名までは分からなかったが、見えてきたらそこでおりれば良いと思っていた。ツアーで見覚えのある道路に入ってすぐ、それはあった。
ああ、これだよこれ。ただし、キューブではない。でもキューブはたどればいつかでてくるはずだ。どれくらい歩くかはまったくわからないけど。
浮島陸線というのか。
ここで終わり、の玉止めタイプ。送電線を引っ張っていることがこの鉄塔の任務。ということは数字は減っていくのだな。
高速道路に沿って続く。
浮島陸線26
工場へ電気を供給。
次の浮島陸線25も工場へ
分岐点みっけ。
鉄塔と鉄塔の間の距離は思っていたより短い。
これはすぐにキューブに会えそうだ。
浮島陸線24の下で線路が分岐している。
駅があった。
浮島陸線23の脚元には貨車が積まれていた。
そして。
来た。ほんとに四角いなー。
浮島陸線22。
高速道路との距離はこんなに近い。
脚元はちょっと派手な色。
念願をもう果たしてしまった。でも帰らない。
浮島陸線21
22を見た後だと薄っぺらくて頼りない感じがする。40メートルの鉄塔なのに。
浮島陸線20
さっきと似てるね。
こちらには踏切があるからかろうじて区別がつく。
直線が多い浮島陸線19。
似てるのが続くのも嫌ではない。
次は丸い鉄柱だった。浮島陸線18
全身の印象も変わる。
浮島陸線17はプレートを。
22と18以外はみな全身が似てるから違うところをだしてみる。
脚元にはマットな色調のコーンが並んでいた。駐車禁止以外にも、アース棒ありと書いたものもあった。どこにその棒はあったのだろう。
浮島陸線16の下ではまた線路が分岐していた。
次の鉄塔は忙しそうだ。
工場へおりていき、二つの方向からの送電線を合流させている。
そして、キューブだ。浮島陸線15
角から碍子がでている。
さっきの22は下の段ががらがらだった。
15はここにも碍子があって送電線がカーブ。
いままで見てきた浮島陸線27から16の送電線は上の2回線。
ここに映っているのは下の2回線。
なんか覗き見しているみたい。
進行方向に向かって右へ送電線が続く。でもそこは工場用地の中なのでこれ以上追いかけることはできない。
遠くから眺めるのみ。
工場の中の送電線からみて、4回線で来た送電線がこの浮島陸線15で2回線ずつ二方向に分かれることになる。
このまままっすぐ歩いて出てくるはずの次の鉄塔で名前が変わるかもしれない。
何になるだろう。
浮島海線
答えはすぐ出た。
浮島海線16
海と陸!なんてすてきな名前のつけかた。
工場地帯にある海と陸。
ちょっと低くなったかな?
浮島海線17はツノがある。右に偏って並んだツノ。
下の看板にはブチルと書いてある。ブチルは炭素が4個。辞書によるとブタンは常温では気体。天然ガスに大量に含まれていて液化しやすいので液化石油ガス(LPG)として燃料に用いられるらしい。
つまりここでそういうものをつくっているのだろう。たぶん。
浮島陸線に比べて低いので電柱も親しげである。
浮島海線18は片側にのみ、飛び出している三角形の鉄柱がついている。
そしてこれが最後の浮島海線19
工場に入っていく。ツノは真ん中に1本。工場の中の留置線には浮島海線20と表示されていた。
飛行機を見送るツノ。
わたしは送電線を見送って、ここで終了。
踏切に入れたので、見てきた鉄塔を振り返る。
線路はゆがんでいる。これぞ人の手がつくったあかし。
おまけ
雲がジグザグしていた。