四国だらだら旅2010

四国だらだら旅2010

2010年のドライブ旅行の記録です。

2020年8月、一部改変して再掲しました。

内容は2010年当時の状況を反映しています。

その1  新幹線を岡山で下りて、特急「南風」に乗り換えて、高知で車に乗り込んだ。  〜車を借りる時、返す時〜

駅レンタカーで借りたのは日産マーチ。何ccだったかな?クラスだけ指定しておいたので、マーチあたりが来るだろうと思っていた。
車にはCDプレーヤーはもちろんラジオもついていなかった。

結果からいうと、この音なしドライブはとてもよかった。音がない分、まわりの風景、とくに小さなもの(農家の道具、洗濯物、石仏、神社、彼岸花、犬、猫など)に気付くことができた。目が忙しいので考え事にはまることもなく、ひたすら移動に身を任せることができた。高速ののぼりになったときアクセルを踏み込むとギアがガクン、と落ちる時の音もよかった。

営業所に帰着したのは6日後の3時。
1660km、92L。燃費は18km/Lだった。

最後にメーターの写真を撮ってると、営業所のおんちゃん(土佐弁)が「写真撮ってきたんか」というのでうなずくと、自分も撮るのが好きで県の展覧会にも入賞した、と言った。そして「高知はええとこいっぱいあるき、また来いや」と言った。
いい人そう(四国の人はみんなこんな感じだが)だったので、助手席の下からカビだらけのまんじゅうが転がり出てきたことを教えといた。これこれ、と指差すと、「さわらんでええ!」と大慌てだった。
途中で買って1回だけ差したビニール傘を車内に置いてきた。次の人が使うだろう、それは自分かもしれない。
延長時間分はおまけしてくれた。

また来るよ!!

その2  辞書によると、海や湖などの水中に突き出た陸地の先端、それが岬。  〜室戸と足摺〜

室戸と足摺、有名どころのどちらにも行ってきた。岬の追っかけだ。

宿がこのふたつの岬のちょうど真ん中あたりの土佐市だったので、それぞれの岬まで1日ずつかけて往復してきた。

室戸岬

今から思えば最後の猛暑の日だった。
室戸までは高速が伸びていないので、55号をひたすら東へ。
ついでに鉄道もない。バスか車か歩きで行くしかない。
暑い。
岬には霊場があるので、お遍路さんがけっこうな数、歩いている。
突端の駐車場はほぼ満車。
この駐車場の前は岩場になっていて、ひとが思い思いに歩いている。ごつごつしていて歩きにくい。そのうえ太陽に照らされた石が熱いからさらに歩きにくい。
まずは展望台へ。地球が丸いの見てみたい。
バイクできた男の子がふたり、ほんとに丸いんだなと言っている。あたしもそう思った!と言って笑い合った。

この岬には人が下りていける、これをよく覚えておいてください。
足摺は全然違うから。

あまりに暑いので、冷房が効いていそうなところに逃げ込みたくなり探すと「ジオパーク」ののぼりが立っている観光案内所があった。
なんでも室戸は来年ジオパークの指定を受けることが決まったそうだ。そのためにわりと専門的な内容のポスターがびっしりと貼ってある。研究発表という感じ。
机にはPR冊子がたくさん置いてある。その中に吉田類が土佐に里帰りと書いてあるものを見つけた。最近よく目にする酒飲みの吉田類さんって土佐のひとだったのか。それを受付にいたご婦人に伝えると「まわりの50代以上の男の人みんな、吉田さんいいって言ってます」とのことだった。

そこから話が始まって、ジオパークについて伺うことができた。

さっき人がうろうろ歩いていたところはじつは3万年前海の底だった。地震が起こるたびにプレートに押し上げられ、海上に露出した。力が太平洋側からの一方向だったので地層は縦縞になっている。
これはタービダイト層という。ひと縞がひとつの時期に相当する。地震で海中がかき回されたとき大きな石から沈み、その上に砂があとから溜まりひとつの層をつくった。それが何本もある。
上からどんどんたまって押し付けられ、固い岩になったわけだ。やはり3万年は長い。それを押し出す力、すごい。この太平洋プレートのダイナミックな力技を徒歩で見にいけるのは世界でも室戸だけ。これがジオパーク指定の主要なポイントだそうだ。

スゴイデスネーとつぶやくことしかできず、「室戸がこんなにすごいとは知りませんでした!」と心から敬服すると「歓楽街もなく、自然しかありませんから、なにもないところだと言って帰るお客さんも多いです」と言っていた。
「でもね!」といって次から次へといろんなパンフレットを出してくださる。東京みたいにどんな種類のものもあるというのは違って、ほんとに地元で取れたものしか使わない料理を工夫して出す民宿もあるんです!秋の金目鯛は最高です!例のプレートの力によって海岸近くがいきなりどーんと落ち込んでいるため、そこから深層水が簡単に汲み上がるのでそれをつかったスパやプールもあります!サーフィンもできます!アメリカから来たジオパークの選定委員の人が喜んでました!
たくさんあるじゃない!

ジオパークに指定されてからのこれからが勝負なんです!と言っていた。わたしも帰ったら宣伝します!と言い切って、次のお客さんが来たので案内所を後にした。

銅像の上に見えるのが、LED全盛のこの世の中にあって、建設当時からいまだ変わらずレンズで集光しているレトロさが人気の室戸岬灯台。

灯台の近くに霊場、最御崎寺(ほつみさきじ)がある。
ここに来るのはあんなにたいへんだったのに、意外なほど人がいる。どうやって来たんだろう。四国にしては、バス便も多いから、歩きかバスだ。観光バスもいる。

足摺岬

室戸よりさらに遠いことがわかっていたので、早く出た。こちらもまた、高速はない。最初のほんの20キロばかり高速にのれるが、面倒なので最初からずっと56号で行った。ナビが必死に高速に戻る方法を教えてくれたが、無視していたらあきらめた。
七子(ななこ)峠はきついのぼりと急なカーブが続いた。登板車線から軽自動車に抜かされた。次にどんなカーブがくるかよく知っているからあんなにとばせるんだろうな。
高知西部から高知の中心まで出てくるにはここを通るしかなく、ほんとうに緊急な時など大変だろうなと思った。高速が欲しい。建設中ではあるが、開通はいつなのか。

ナビが「しばらくみちなりです」と言ったっきり黙ってから2時間が過ぎようとしていた。途中、四万十川の最河口に行こうと決めていたので、分岐点でやっと重い口を開いた。

四万十川の河口はあたりまえだけど、ほぼ海だった。まわりは人の少ない漁業および護岸工事の現場なのに、車がかなり止まっていて、河口を見に来た人は多かった。ここも意外に人がいる。

突堤のほんとの先端にスナックヨコハマという建物があった。もちろん営業はしていない。昼間だからという理由ではなく、永遠に営業しない状態でそこにあった。

四万十川沿いに進む。室戸が最後は海岸線沿いを進んだのと対照的に、最後の最後で山を登る。カーブの続く景観道路であった。カーブのため先が見えず、残りのキロ数の割になかなか着かない気がした。

南国風の植物がうねうねと生えてトンネル状になったところを抜けると急にお土産屋さんや食堂が出てきたと思ったら、そこが足摺岬だった。高いところにある。看板に従って展望台へ行くと、室戸とはまったく違う光景だった。

犯人が自白してしまいそうな崖。切り立ったというか、落とし込んだというか。あまりに垂直。人をまったく寄せ付けない。台風が遠くで発生しているため、波が大きい。
宿をでてから4時間あまり。苦労の末たどり着いたので、しばらく惚けたように海を見ていた。高いところに吹き上げるうちに塩分が飛ぶのか知らないが、海の香りが薄まっていて高原の風のようだった。

これだけ隆起しているということは、かなり昔に押し上げられてそれ以降の変化は小さいんだな。と教えてもらったばかりの知識のありったけを駆使して考えた。室戸はプレートの力がいまだ生々しいが、足摺は神代の頃の力の爪痕、みたいな感じだ。

実際見てみないとわかんないねー。ほんと。

ここ足摺は亜熱帯気候で、自生している植物が南国だ。

近くにある霊場、金剛福寺のシュロの木はサービス精神があった。なんとなく「ウェルカム!」と言っているようだ。お寺だけど。

レストランというより食堂という名のぴったりなところでカレーうどんを食べて、次の目的地に向かった。

室戸も足摺も次の目的地があったのだ。それはダムだ。

やまぐに四国をこれでもかとみせつけるようなすごいところにある楽しい乗り物たち。 〜モノレール、ロープウェイ、国道〜

モノレール

モノレールに乗って、600mの標高差を駆け巡ったことはありますか。
みかん農家やお寺の裏山に設置されているモノレール。あるサイトでみた記事でその存在を知り、とても楽しそうだったのでいつかきっと、と思っていた。そのいつかがやってきた。

高知県の宿を出発して、午前は高知県中央部のダムを見学し、それから徳島県へ移動。徳島県三好市奥祖谷いやしの温泉郷をめざした。HPには国道439号は迂回するように書いてあったが最終的には439号を通らないと着けない。山道に慣れているわけではないが、ここでひきさがるわけにもいかない。

大歩危峡を右手に見ながら32号を進む。県道に入ったあたりから怪しくなってきた。慣れている人にはどってことないかもしれないな。ちょうど工事中で時間制限のある一方通行をして待ち時間があったので、祖谷かずら橋も渡ってきた。柵から一瞬たりとも手を離したりはしない。

道はほんとうに狭くなり、カーブミラーを発明した人に心から感謝しながら進んでいった。目はカーブミラーをいち早く探す。標高も高くなった。両側から山が迫る。もうこうなると国道も乗り物みたいだ。
時どき2車線になるので一息ついた。普通車に混じって、路線バス、スクールバス、トラック、宅急便、郵便配達のくるまやバイクとすれ違った。プロはこちらの存在を早くから検知し、待っていてくださった。運転席から深々とお礼したいくらいだった。
この人たちの使命感と運転技術はすごい。もっと多くの人に知ってほしい。

距離もかなりあったため、始めは目を見開きっぱなしという感じだったが慣れてきた。とにかく無理せず、集落の方とすれ違う方に迷惑をかけないように走ればいいのだ。それより風景を見よ。いい空気を吸い込もう。緑の香りをかごう。

さて、着いた。駐車場はほぼ満車だった。モノレールも並んでこそいないが、次々出発している。どこから来たか聞いてきた係員さんに「インターネットで紹介されたのしってますか」とこちらから聞いてみると「そうみたいですねえ。昨日もおとといも東京や横浜からそういって乗りにきた人がいました。そういう人、増えてます」と言っていた。そして「横浜に帰ったらぜひさらに宣伝してください!」と頼まれた。

出発するにあたって、いろいろと注意があった。携帯通じませんのでね、とうれしそうに言う。傾いた時はここをつかんでね、と前にあるバーを示す。30分後に剣山がきれいに見えますよ!おたのしみにー、と言われて出発した。

すごく急な山を淡々と着実に一定のペースで登っていく。この重力に逆らう感じがいい。歯車がかみあってるのをしみじみ実感する。レールでもタイヤでもこの着実な感じは出せないだろう。
緑のツノはカブトムシのツノ。車体がカブトムシ。キラキラおめめのかわいい顔もついてる。

だいぶ高いところに来たことは、気温でわかった。下界は暑かったのに、かなり涼しいのだ。後ろを振り返るとさっき見上げていた山がほぼ同じ高さで見えている。

頂上だということを表示したものなどはないが、水平になったので頂上だなと思った。記事の頃より山頂の木が伐採されていて、確かに景色は良くなっていた。

ここから、下ります。
ふつうならわあああと転げ落ちそうな急な山をやはり一定のペースでガリガリと下りていく。歯車!
レールが急勾配なので、車体のいすは勾配に合わせて上りでも下りでも常に水平になるように動く。勾配の変化からちょっと遅れて思い出したように動くのに味がある。
山を下れば下るほど勾配がきつくなる気がする。最後のいちばん急だと思われるあたりになったら椅子が動かなくなった。目の前のバーにつかまっていないと落ちそう。両手でつかまっていると、感覚的にはほとんど四つん這い。がっくりきたことをしめすアルファベット三文字があるけど、まさにあんな感じ。

右にカーブして駅舎がみえてきて、70分のモノレールはおしまい。寒いくらいだったろ?なんて聞かれながらゴンドラを降りた。わたしの次のゴンドラで今日の営業は終わり。

楽しかった。歩くより早いけど自転車より遅い乗り物で山を巡るってことがこんなに楽しいとは。杉ってあんなにまっすぐ伸びるのか。間伐して光がうまく当たるようにしてるからまっすぐ育ったんだろうな。林業ってすごいな。
来てみないとわからないことの洪水だった。

ロープウェイ

徳島から香川に抜け豊稔池を再訪し、高知の宿に戻るため来た道を戻るとき、来る時から気になっていた「雲辺寺ロープウェイのりば」の看板。気になるなら行ってしまえと向かったら、あぜ道がちょっと立派になったようなところに入っていった。
ナビの矢印は地面に突き刺さっている。ココハドコとつぶやきながら2キロくらい山を登り、矢印の示すほうへ曲がるといきなり広い駐車場だった。お土産屋さんや工芸品の展示室もある。ロープウェイ乗り場に着いたのだ。

最終の2本前に乗れる。乗っちゃえと駆け込んだ。行った日はときおり雨の降る日だった。ロープウェイの頂上は雲に隠れて見えない。頂上の気温は12℃だそうだ。
ロープウェイにはさっきまで乗車券売り場にいた女性が今度は乗務員として乗る。この方がアナウンスをするのだが、きれいな声でよどみなくたいへん美しいアナウンスをなさる。聞き惚れているうち、頂上につくってわけだ。

このロープウェイは柱と柱の間の距離が日本一離れているそうだ。速度もかなり速い。いちばんすごいのが停止する時で、ゴンドラはぶら下がっているからその揺れは機械ではなく自然に止めるしかなく、ホームのようなところに入っていくとき、そのホームの腹に思いっきりガツンガツンとぶつけて止めるのだ。

寒い。昨日32℃で、今日12℃って。サンダルから靴に履き替えておいてよかった。
ここにも霊場。雲辺寺というまさにその通り、雲の中だった。

頂上の乗り場ではストーブをたいていた。

かわいい電話ボックス。

乗る前にはあったあぶり餅がなくなっていたので尋ねると、奥からもってきてくれ、最後だからとまけてくれた。

ナビによると違う道から下りたほうがよいとのことなので、いうとおりに下りていくとそこは農道で、道の脇にはみかんが生っていた。

その4 海と雲と植物園と杉と蝶と猫 〜ネイチャーフォトごっこ〜

ひさしぶりに海のそばに来た気がする。
台風の影響で風が強い。雲がいろんな形をつくっている。

写真に撮ってみたらおもしろかった。

足摺岬と高知の間にある海岸線で。波や雲や岩や海岸線。



土佐市の横浪三里の夕暮れの雲。ここには武市半平太の銅像が太平洋を向いて立っている。

永瀬ダムの管理所の上の雲。

足摺岬灯台のすぐ下でみた雲。

牧野富太郎植物園。


室戸岬の風力発電。

高知道大豊インターそばの天然記念物、杉の大杉。始めの杉は地名。周囲は20メートルある。

雀くらいの大きさの蝶がバッサバッサと飛んでいた。

猫たち。夕方すりよってきたこの3匹は翌朝行ったら餌の時間が終わってて、こちらに目もくれなかった。

さて、次はダムいきます。

その5 いちど見たら止まらなくなるダム見物、気付いたら12カ所も行っていた。 〜大渡、桐見、穴内川、早明浦、山崎、魚梁瀬、宮川内、池田、豊稔池、中筋川、杉田、永瀬〜

形式やスペックなどまったくわからないのでマニアやファンにはほど遠いが、ダムを見にいくのが好きだ。見物というか見ダムだ。見るだけ。
電車でもバスでも車でも時間をかけて徐々に近づいて行く過程にこころがおどる。たどり着くと待っていてくれた気がして、来てよかったといつも思う。たいてい、人がいなくて空が広く、しーんとしていて、それもいい。

風景もひっくるめて印象深かったのは魚梁瀬。国道をそれ、車一台分の幅の県道を30キロも遡っていく。途中の看板には、お客さんを歓迎する言葉が書いてある。川を管理するためだけにこの地域があるのではなく、集落があるようだ。

魚梁瀬よりずっと手前の、柚子で有名な馬路村にさえ「たどり着いた」気になる。一休みして魚梁瀬地区へ県道を上がっていく。対向車はほとんど来ない。
なぜか道をまたいで、線路の鉄橋がある。どう考えても鉄道はなさそうな小さな集落なのに。やっとダムにたどり着いて遠くから眺めていると、後ろの林では猿が木の上で何か食べていた。
ダムはロックフィルでとてもなだらかだ。草取りが行われていた。

ダムよりさらに奥に道が続いている。相変わらず道は狭く曲がりくねっている。30分くらいかけてダム湖を半周し橋を渡ると、驚いたことにここにも集落があった。ここの「最寄り駅」はどこで、どのくらい時間がかかるのだろう。半日かかっても着きそうにない。
生協があったので入ってみると、近所の人がアイスクリームを買いにきていた。店の人とも当然顔見知りで、世間話している。木々に囲まれて、自分の家の周りで仕事も生活もして一日を暮らしていく。自分の生活よりずっと豊かだと思った。
帰り道よく見ると、道路に何かを埋めたようなあとがある。平行した2本の線になっている。普通の家の前なのに、普通の家にはない鉄柵が平行線の横に立っている。これは、元、線路だ。なぜだろう。
馬路村でこのあたりの資料をみてわかった。ここの地域に限らず、高知県東部の山間部には山から切り出した杉を港に運ぶ線路が縦横に伸びていたのだ。線路は川沿いを走り、現在の県道とほぼおなじ経路をたどっていた。廃止されたが、その一部を産業遺産として復活させ展示し、ごく短い区間ではあるが乗車することもできる。


さっき見た線路は奈半利まで通じていた路線で、魚梁瀬ダムの建設とともに廃止されたものだ。当時のダム建設には「よい生活」への夢があったと思う。電気が来る、工事に参加すれば現金収入が得られ「よい生活」ができる。そう考えた人は少なくなかったのではないか。ただ、自分がしてもらったように自分の息子に川で魚釣りを教えたいと思っていたとしたら、その夢は永遠に断たれてしまったことには違いない。時代も場所も違うところから来たものにはこれ以上なにも言うことはできない。
ここのダムはどんなかなー、なんてお気楽に行ったけどいろいろ考えた。そういう意味でも印象深かった。

個人的にいちばんよかったのは池田。
やんちゃな四国三郎をコントロールする柔和なお兄さんというイメージだった。切り立ったフォルムではなく、横に長いので優しい感じがしたのだろうか。雨が降っていて写真がまともに撮れなかったのが少し残念だった。

早明浦では、堤体のすぐ下でおんちゃんたちが釣りをしていた。そのうちのおひとりが「どこからおいでたの(来たんですか)」と声をかけてきた。そして今日はすごいのが釣れたからその写真を撮っていけ、という。なるほど60センチはある大きな鯉だ。「おいしいよ」だって。

そして「見て!早明浦ダムすごいでしょう!こんな高いんだよ!なのに震度7の地震にだって耐えられるんだ!台風のあとなんかあの上からどーっと放水するんだよ!すごいよ!たくさんの人が写真撮りにくるよ!もしこれが崩れたら香川県と徳島県は水浸し!」と誇らしげである。
わたしもその威容に感じ入ったので「ほんとにすごいですよ!」と答えた。堤体の前の川の幅がこれほど広く取ってあるということは、今この状態では想像できないが、この幅いっぱいに水が流れることがあるということだろう。


さわっていけと言われたから、川に手を突っ込んだ。水はとても澄んでいて冷たかった。

あとはコメント短めで。一気にご紹介。
穴内川。ダムへ向かう狭い道を耕耘機がのんびりすすむ。わたしはそれをのんびり待つ。そんなところ。

山崎。早明浦の下流にある。15m以上の高さから川にいる魚が見えるほど水が澄んでいる。2つあるゲートのうち、ひとつが開いていた。

大渡。はじめて堤体の上を自動車で通過した。ガントリークレーンってかっこいい名称だ。

桐見。周囲はハイキングコースになっているが暑すぎて誰もいなかった。上品な印象のあるダムだと思った。

宮川内(みやごうち)。これは徳島県の熊谷寺をみにいき、ぶどうを買いにいこうとしたら表示があったのでついでに見にいった。


熊谷寺は、以前、高速徳島道からその立派な山門がぽつんと見えたのが忘れられず、いつか来ようと思っていたところ。遠くから見るとぽつんとした感じだったが、実際行ってみるとお遍路さんでにぎわう大きなお寺だった。

豊稔池。再訪。若いカップルが見に来ていた。川の水を汲み上げて使っていた近くの駐車場のトイレが、川枯れのため使用禁止になっていた。アーチ部分の高さ半分近くまで露出するくらい水が少なかった。
軽いショックを受けて、写真を撮るのを忘れた。香川県の他のところでも水不足のシールが貼ってあり、節水を呼びかけていた。

中筋川。段々になっているデザイン。堤体のすぐ下まで車で行けるので、今回の相棒マーチくんにもみせてあげた。目を丸くしてみていた。(いつも丸い)



杉田。すいた、と読む。高知県の所有。緑色のゲートが周りの山に溶け込んでいて、いいなと思った。ゲート付近まで水が貯まっていた。

永瀬。近くにアンパンマン(の作者)のふるさとがある。ここに来るバスにはもちろんアンパンマンがいっぱい書いてある。
県道220号は今回の移動中、もっとも狭い道だった。


入れられんよ!

ちょどよくダムを眺められるような歩きやすい道が左右に走っていて、じっくり見ることができた。

その6 気になったものは何でも撮りたかったけど、車は急に止まれない 〜みかけたものたち〜

あ、あれなんだろう?と思っても車だと気軽に止められないので、じっくり見られない。
これはしかたないから信号で止まってる時など、気になったものを撮ってみた。
コンデジの電源入れておいても勝手に休んでて、肝心なときにレンズが引っ込んでる。節電もいいけどそう簡単に寝るなんて。

高知と言えば路面電車。
隣の車線に電車。高知の日常は横浜の非日常。

いたるところにあるお遍路さんへの道案内。

何度もみた、みちなり。無口なカーナビ。
ラジオもないから車内はエンジンの音と風の音のみ。

車線と車線の間にある神社。漁港なので、水の神様か。

穴内川ダムへ登っていく狭い狭い道におられたお地蔵さん。ちゃんと赤いの着せてもらっている。

高知徳島県境。

台風で石でも飛んできたのだろうか。この日は休みだったが、翌日はまったく普通に営業していた。

宿近くにあったセメント(?)工場。これは走りながら撮っている。
足摺岬と中筋川ダムへの遠征から帰りついてほっとした夕暮れどき。

香川県にはこういうため池がたくさんある。
散歩やジョギングの人が通る。

柚子で有名な馬路村と魚梁瀬地区は杉の産地でもある。
杉を運ぶこんなに大きなトラクターも狭いくねくね道をいく。
プロのドライバーはすごい。

武市半平太の銅像の下にいた猫。車がきてもどかない。

県道12号が正解です。

この後ろ姿を見たら、止めざるを得ない。
萬延二年は1861年だそうだ。
ずっと見守っててください。
後ろの橋は柵が小柄のわたしの膝上くらいまでしかなく、恐ろしくて途中で引き返した。

彼岸花、ピントがあってなくて、異界だ。
ほんとうにこの花の前を通ったのだろうか。

べふ峡って、気になる。
次回はここへ行こう。
今回の目的地は丸顔の方のいるところと永瀬ダム。

橋が生えているところ。
このあとこの橋を渡ったが、下が金網でとても恐ろしかった。

地震が来たら、絶対、逃げてください!

こういう元ドライブインや元旅館などを何カ所もみて、寂しい気分になることもあった。

台風が直撃する高知に独特の蔵のつくり。
水切りのために軒が何層にもついている。

首都圏ではなかなかみないけど四国ではたくさんみるもの、それは軽トラ。
かっこいい。青い空にとても合ってる。

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